【5/11松戸市ワクチン予約枠追加】ワクチン有効率95%とは?
松戸市の新型コロナウイルスワクチンの予約枠が追加になりました

医療従事者を筆頭に4/13には65歳以上の人に対し順次接種券が発送された新型コロナウイルスワクチンですが、5/11に医療機関の予約枠(約15,000回分)が追加されたとの事で、もしかしたら逆に少々混乱している方も多いのではないでしょうか。
枠が追加されたといっても、接種計画の大筋や、接種予約の流れに変化が生じたわけではございません。
結局、現時点で「誰が、いつ、どのように予約をして、どこで接種を受けるか」という情報を整理していくことも重要だと思います。
新型コロナのワクチン接種予約はWEBサイトからも可
5/12現在、新型コロナウイルスのワクチン予約は、松戸市が窓口となり予約受付をしております。コールセンターは大変な混雑状態ということで、WEBサイトからの申し込みが基本となりそうです。

<注意点>
・松戸のワクチン接種計画は①医療従事者等②高齢者③高齢者施設従事者等④一般の流れ
・接種券を受け取った方が対象となり、1回目以降の予約が可能となる
・接種場所は原則、住民票所在地の市区町村での接種となる
※ワクチン接種に関するコールセンターについては本サイトでは掲載しませんので、松戸市公式ページをご参照ください。
ワクチン接種の予約ができる方の条件
ワクチン接種は計2回となりますが、2回目の接種予約は1回目の接種予約と共に行うよう指示が出ております。ただし、年齢等によりいつから予約開始時期に差がありますのでご注意ください。(下記情報は2021/5/12時点)
・5月中に1回目の予約を行っており、2回目の予約がまだの方 → 5/11より
・85歳以上の方 → 5/11より
・65歳から84歳の方 → 5/18より
以降は随時情報を通達していくとの事
新型コロナのワクチンについておさらい
さて、今回接種するワクチンは一体どのようなものか、ご存知でない方も多いのではないでしょうか。
首相官邸ページにある「新型コロナワクチンについて皆様に知っておいてほしいこと」にて、ワクチンの説明がされていますが、ここではさらに噛み砕いて情報をおさらいしたいと思います。
1.新型コロナワクチンは「発症」を防ぐもの
勘違いされる事が多い点ですが、ワクチンというものは「発症防止」であって、「感染防止」ではないということです。ウイルスが体内に入り込んだ(感染)時のために、あらかじめ学習させて、防御力を高めておこうというものです。
2.「2回の接種でワクチン有効率95%」とは?
この95%が何かという話ですが、意外とあいまいに「95%の効果」などと記載してしまう所も多いようでして、そのためよく勘違いされているようです。
有効率95%とは、
「ウイルスが発症しない確率が95%に上がる(×)」
「100人が接種したら95人は発症しない(×)」
という事ではありません。
ワクチンを接種してもしなくても、個人による予防/生活・仕事環境により、かからない人はかかりませんし、かかる人はかかるという事実に違いありません。
有効率とは、<ワクチンを接種していない人達のグループ>に対して、<ワクチンを接種した人達のグループ>の方が、発症数が圧倒的に少なくなるという比較の数値です。
例えば臨床試験で、<ワクチン>と<食塩水などの偽薬>を同等人数に接種し、両方から何名かの発症者が出たとします。
仮にこの時の「発症数の割合」が、
A 偽薬のグループ:偽薬グループのうちの10.0%
B ワクチングループ:ワクチングループのうちの0.5%
という比率であれば、これが有効率95%の計算となります。
ピンときませんね。もっと具体的にいってみましょう。<1000人の偽薬グループ>と<1000人のワクチン接種グループ>に当てはめてみます。
A 偽薬のグループ:偽薬グループ1000人のうちの10.0% → 100人発症
B ワクチンのグループ:ワクチングループ1000人のうちの0.5% → 5人発症
このくらいの差が期待できる臨床結果が出たという事で、世界中でワクチン接種に踏みだしたわけですね。
“発症者(感染者)の総数がどれくらい減ったか” という意味とは異なるので、その点はご注意ください。
ただ、“有効率が高い”という事であれば、結果的に発症の総数も下がるだろうという見解に変わりはありませんのでご安心ください。
(引用:ファイザー社の新型コロナワクチンについて)
3.副反応について
今回のファイザー社のワクチンは、mRNAと呼ばれるワクチンです(ものすごくざっくり言うと疑似のコロナウイルスを仕立てあげ、それに対する抗体をつくる)。素人の考えとしては「弱毒性ワクチンなどの、本物のウイルスそのものを利用する生ワクチン」に比べて危険性が低いように感じてしまいますが、ワクチンである以上、副反応とは切り離せないようです。
まず海外で治験が行われてはおりますが、その後の国内治験における統計としては接種部位の痛みが80%、37.5度以上の発熱が33.3%、疲労・倦怠感が60%と報告されています。(引用:新型コロナワクチンについて皆様に知っておいてほしいこと)
接種部位の痛み、疲労・倦怠感については<コロナウイルスのワクチンを接種した>という精神的影響があった結果なのかわかりようがないので、何ともコメントし難いのですが、37.5度以上の発熱が30%以上というのは個人的にけっこう高いなという感想です。
ただし、例えばインフルエンザワクチンなどの場合はどのくらいの割合なのか、などについて正確な数字がなかなか見つかりませんでしたので、実際どのくらいの差があるものかは引き続き調べてみないといけません。
これらは一命に関わるとまでは言えないもので、新型コロナ発症のリスクとワクチン接種の副反応のリスクのどっちを取るかという意味において、ここまでは皆様も判断がしやすい状況だと感じます。
肝心なのは、ワクチンを接種するにせよ、しないにせよ一命に関わるようなリスクが何かをしっかり頭に入れておくことであり、万が一の際にどう行動すべきかを決める材料をそろえておく事が重要だと考えます。
ワクチン接種の副反応において頭に入れておきたいのはアナフィラキシー(アレルギー反応)です。これについては接種後の経過を観察し、異常があった場合は即対応してもらう事が必要なので、接種のガイドラインにも「ワクチン接種の後15分以上は施設で待機(過去症状がある場合は30分以上)」となっています。それでも不安であれば、医師に相談すると良いでしょう。安心して接種後すぐに施設を離れないようお気をつけください。
また、予防接種を受けることができない人、注意が必要な人についてはあらかじめ周知されております。(以下、厚生労働省のページより抜粋)
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下記にあてはまる方は、本ワクチンの接種ができない、または接種に注意が必要です。
当てはまるかどうかや、ワクチンを受けて良いか、ご不明な方は、その病気を診てもらっている主治医にご相談ください。また、当てはまると思われる方は、必ず接種前の診察時に医師へ伝えてください。
受けることができない人
・明らかに発熱している人(※1)
・重い急性疾患にかかっている人
・本ワクチンの成分に対し重度の過敏症(※2)の既往歴のある人
・上記以外で、予防接種を受けることが不適当な状態にある人
(※1)明らかな発熱とは通常37.5℃以上を指します。ただし、37.5℃を下回る場合も平時の体温を鑑みて発熱と判断される場合はこの限りではありません。
(※2)アナフィラキシーや、全身性の皮膚・粘膜症状、喘鳴、呼吸困難、頻脈、血圧低下等、アナフィラキシーを疑わせる複数の症状。
注意が必要な人
・抗凝固療法を受けている人、血小板減少症または凝固障害(血友病など)のある人
・過去に免疫不全の診断を受けた人、近親者に先天性免疫不全症の方がいる人
・心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある人
・過去に予防接種を受けて、接種2日以内に発熱や全身性の発疹などのアレルギーが疑われる症状がでた人
・過去にけいれんを起こしたことがある人
・本ワクチンの成分(※)に対して、アレルギーが起こるおそれがある人
妊娠中、又は妊娠している可能性がある人、授乳されている人は、接種前の診察時に必ず医師へ伝えてください。
※本ワクチンの成分
▷有効成分
・トジナメラン(ヒトの細胞膜に結合する働きを持つスパイクタンパク質の全長体をコードするmRNA
▷添加物
・ALC-0315:[(4-ヒドロキシブチル)アザンジイル]ビス(ヘキサン-6,1-ジイル)ビス(2-ヘキシルデカン酸エステル)
・ALC-0159:2-[(ポリエチレングリコール)-2000]-N,N-ジテトラデシルアセトアミド
・DSPC:1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホコリン
・コレステロール
・塩化カリウム
・リン酸二水素カリウム
・塩化ナトリウム
・リン酸水素ナトリウム二水和物
・精製白糖
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以上の事を今後の参考にしていただけると幸いです。
皆様が情報を収集される中で、様々な角度からワクチンや新型コロナについて知識を広げる手助けの一つになれば嬉しいです。
いずれにしても、(当サイト含め)一方の意見・情報だけを鵜呑みにはせずに、他の情報(できるだけ数値の根拠があるもの)なども調べてみていただいて、できる限り広い視野で、客観的なご判断をいただけるようになれば幸いです。

機会があれば、別記事で「そもそもワクチンとは何か」「ワクチンの種類は複数ある」という部分についても整理してみたいと思っています。